文楽が糖質制限食を知って欲しい理由

 私の祖父は88歳で亡くなるまでの40年間、糖尿病を患っていました。60歳になる頃には、眼底出血をくりかえし、とうとう目がまったく見えなくなってしまったのです。

日々の節制した食生活、祖父は戦争経験者でしたから、どんな食事でも「ありがたいありがたい」と言って食事をしていました。そして毎日、献身的な看護で支える祖母。

 そして85歳になったときインスリン注射が始まりました。
いくら簡単なインスリン注射だからと言って、目が見えない祖父と年老いた祖母にとってインスリン注射は「負担」以外の何ものでもなかったのです。


祖母も高齢ですから単位を覚えたり、ダイヤルを調節するインスリンはできません。家族・親戚、看護士さん・介護施設の皆様のお手伝いをいただきました。 本当に感謝しています。


 しかし、周囲の献身的な介護で一時的に血糖値は改善されますが、長い間、薬で負担をかけてきた腎臓は限界。不安定な毎日を繰り返し、とうとう最後の時はやってくるのです。若い頃はまだ良いかもしれません。しかし年老いた闘病生活の現実は厳しいものでした。

 祖父と祖母が亡くなって、しばらくした頃、私はある病院の先生から、この糖質制限という食事療法を知ってショックでした。それまで常識だと思っていた話がまったく違ったからです。また私たち料理人の先輩方が次々に身体を壊していく理由も少し理解できた気がしたからです。

 もし祖父が若い頃から、この糖質制限食を知っていたら、どうだったのかな?と思います。 そして私も糖尿病の祖父の血を引いていますし、父は36歳の若さで脳溢血で亡くなっています。糖尿病が遺伝するかどうかはわかりませんが、私も注意しなくてはならないと思っています。

そして2013年現在、文楽では可能な限り「糖質ゼロ」が良いのではないかと考えています。

つきつめれば糖質は人類の主食では無かったはずです。人類の歴史や身体の構造を調べてゆくとその事実に驚きます。人類のとって糖質はゼロであり、糖質制限は糖質ゼロへの過程であり、最終到達点は糖質ゼロであるべきなのでは?と考えています。(この場合にさす糖質ゼロとは釜池豊秋先生の提唱する一日一食5グラム以下の食事です。現実にはどんな食材にも微量な糖質は含まれるのでゼロにすることは不可能です。)

一日三食に間食を頻繁にしている食生活。飽食時代の現在、インスリンの大量放出がすべての病の元凶かもしれません。糖質制限の糖質量20g以下では、インスリンの大量放出は防げないと考えます。糖質に依存する体質を見なおさなければいけないと考えています。

 何より食に携わるものとして願うことは、この糖質ゼロ・糖質制限食を知って少しのでも多くの方が、ご自身の病気や介護と上手く付き合い、より充実した毎日を過ごしていただければと考えています。

文楽サイン

 

 

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